基礎から学ぶFX初心者のための「チャート」解説
ハイリスクハイリターンで有名なFXは、成功すれば短期間で高収入を得ることができます。
ただし、勝つための知識がないといくらトレードをしてもなかなか稼げず、かえって資産を減らしてしまう結果を招きます。
長期投資と違ってデイトレードなどの短期売買で利益を出すためには、チャートから今後の動向を分析する手法、いわゆるテクニカル分析のスキルが必須となります。
チャートの意味を理解し、分析できるようになれば、今後はチャートを見るだけで将来の値動きを予測できるようになるでしょう。
言い方を変えると、チャートを読めない限り、FXのデイトレードなどで勝つことは難しいということです。
今回はFXの仕組みなどはある程度学んだ上で、「チャートとは何なのか?」「どのように見れば良いのか?」など、FXチャートの基礎から見方などを画像付きで解説していきます。
「FX」のチャートとはそもそも何なの?
まずFXにおけるチャートとは一体何なのでしょうか?
為替市場を対象にしている「FX」で言うところのチャートは、主に米ドル/円やユーロ/円、英ポンド/円などの通貨ペアの値動きをグラフ化した図表を指します。
例えばこちらのチャートは米ドル/円のチャートです。
横軸が時間軸で、縦軸が米ドル/円のレートを示しています。
一番右端にあるレートが、現在の為替レートを示しています。
左側から右側へとチャートを追うことで、今までの価格の流れを把握することができるでしょう。
このチャートを見ると、ここ最近の米ドル/円の相場は、上下に激しく乱高下しているようで、上に行くのか、それとも下に行くのか、どちらとも言えないレンジ相場にハマっていることが見て取れます。
なぜチャートを見る必要があるのかといえば、それは今までの値動きを分析し、将来の価格を予測するためです。
チャートを見た結果、上昇トレンドが発生していることがわかれば、今後も上昇するだろうと分析することができます。
同様に、下降トレンドが発生していれば、今後も下落するだろうと予測することができます。
今回みたいなレンジ相場ならば、トレンドが発生するまで様子見しようと、取引を控えるための判断材料にすることもできるでしょう。
チャートを見ることで、現在は取引すべきタイミングなのか、それとも様子見するべきタイミングなのか、上昇する場面なのか、それとも下降する場面なのかなど、為替市場の現在の状況を適切に把握することができるのです。
このように現在の状況を把握した上で、今後の動向を分析する上でチャートはとても役に立つのです。
初心者向けチャートの基本「ローソク足」
これからチャートについて勉強したいという方は、まずは「ローソク足」の見方をおさえておきましょう。
ローソク足はFXのチャートでよく使用される定番のようなもので、これを見ることでその時間帯における値動きを精確に把握することができます。
チャート画面にあるローソクのような見た目をしている棒がローソク足で、その時間帯における始値と終値、安値、高値の情報がすべて一本のローソクに詰まっています。
例えばこちらの画像にある陽線のローソク足。
ローソク足の底辺が始値、天辺が終値、上に飛び出しているヒゲの頂上が高値、下に飛び出しているヒゲの底が安値となります。
陰線の場合、陽線とは異なる配色のローソク足になります。
陰線だと、ローソク足の天辺が始値になり、底辺が終値となります。
以上のようにローソク足を見れば、その時間内における始値と終値、そして安値と高値がわかるので、ローソク足を分析することでその時間帯は値上がりしたのか、それとも値下がりしたのかを把握することができます。
例えば日足チャートの陽線ならば、そのローソク足があった日は値上がりしたということがわかります。
その反対で陰線ならば、その日は値下がりしたということがわかるでしょう。
ローソク足は一本ずつ見るよりも、全体的に見た方がトレンドの方向性を掴みやすいです。
例えばこちらのチャートの赤い四角で囲っている部分。
陰線よりも陽線が発生する割合が多く、レートは上昇しています。
このように上昇トレンドが発生している時は、陽線が発生しやすく、その反対で下降トレンドが発生している時は陰線が発生しやすいです。
上昇トレンドが終了すると、陽線が出現する割合が減ってきて、どちらとも言えない状況になります。
このように全体的にローソク足の動向を見ることで、現在は上昇トレンドなのか、それとも下降トレンドなのかを掴みやすいというわけです。
チャートの見方を画像で解説!
ローソク足の見方を習得したら、次は実際にローソク足を表示させたローソク足チャートの見方を習得しましょう。
ここではローソク足チャートの他に、初心者が知っておきたい「バーチャート」や「ラインチャート」の見方も解説します。
ローソク足チャート
ローソク足チャートを表示させると、以下のチャートのように、値動きに合わせてローソク足が左から右へ表示されます。
こちらは日足チャートとなりますので、ローソク足1本1本がその日の値動きを表してます。
現在の動向を探りたい場合は、一番右端のローソク足と、その付近にあるローソク足の動きに注目すると良いでしょう。
このチャートの赤い四角で囲っている部分を見ると、ここ数日はローソク足は陽線が多く出現しており、上昇していることが見て取れます。
現在は上昇トレンドが発生している最中なのであれば、上昇するという前提で取引に参加することで、勝率の高いトレードができるでしょう。
ただし、これは日足チャートであるため、長期の動きは読みやすいのですが、短期間での動きまではこのチャートでは読めないです。
そこで時間足を変更し、今度は15分足チャートを表示します。
15分足チャートを見ると、上昇トレンド中といってもたまにレートが落ちていることが見て取れます。
このチャートに対して、陽線が比較的多い部分に赤い四角を描き、陰線が多い部分に青い四角を描くと、ちょうど上昇している部分と下降している部分で交互に色分けすることができます。
価格の上昇を狙うなら、陰線が多く出ている下降している場面は避けて、陽線が多く出ている上昇している場面が狙い目となるでしょう。
ローソク足チャートを見る場合、まずは日足チャートなどを見て現在の長期トレンドを把握した後に、1時間足チャートや15分足チャート、5分足チャートなどを見て、細かい動向を分析した方が良いです。
日足チャートなどの大きい視点から相場の動向を見ることで、現在の大きな流れに上手く乗ってトレードすることができるからです。
このようなトレンドの方向性に合わせて取引することを、トレンドフォローと呼びます。
FXで勝率の高いトレードをしたいなら、ここで紹介したようなトレンドの流れに乗るトレンドフォローがおすすめの手法です。
バーチャート
バーチャートとは、FXで使用されるチャートの種類の一つであり、ローソク足チャートと違ってこちらではバーを使用することになります。
バーチャートでは、始値と終値、そして高値と安値が表示されている四本のラインをチェックすることになります。
図にすると以下のような形のチャートになります。
実際にバーチャートを利用すると、以下のように図が表示されます。
バーチャートを見る場合、左に出ている横線が始値、右に出ている横線が終値となります。
右に出た終値が、次のバーチャートの始値と連結しているので、そのままラインを追う事で現在の動きを把握することができます。
高値や安値を知りたい時は、縦のラインをチェックします。
見た目が非常にシンプルなため、人によってはローソク足よりもバーチャートの方が良いという方もいることでしょう。
バーチャートのメリットは、高値と安値がわかりやすいので、トレンドラインが描きやすいことです。
デメリットは、始値と終値がわかり難いので、始値と終値をトレードのヒントにしているトレーダーからするとやり辛いことです。
始値や終値の情報が欲しいという方には、ローソク足チャートの方がおすすめになります。
ラインチャート
ラインチャートは、FXチャートの中でも特にシンプルなチャートです。
実際にチャートにすると、以下のような図になります。
ラインチャートの場合、レートの動きをラインで表示することになります。
上昇トレンドが発生すれば、ラインは右上へと移動しますし、下降トレンドが発生すれば右下へと移動していきます。
ラインチャートは終値を線で結ぶだけのチャートなので、終値の推移以外の情報は基本的にわからないです。
見た目がシンプルなのでトレンドが読みやすいというメリットがある反面、一見しただけでは安値や高値がわからず、テクニカル分析がやり辛いなどのデメリットがあります。
より精確な分析をしたいなら、情報量が多いローソク足チャートやバーチャートの方が良いでしょう。
まとめ
今回はFXチャートの基礎や見方について初歩的な内容を解説してきました。
この記事で見てきたポイントをまとめると、以下のようになります。
・ローソク足チャートを見れば、現在の相場の全体的な動きを視覚的にチェックできるので、現在の為替市場のトレンドを把握しやすい
・日足チャートや15分足チャートなどを使い分けることで、長期トレンドだけでなく、短期トレンドなどの把握にも役立つ
・始値や終値ではなく、安値や高値を重視したいという方にはバーチャートがおすすめ
・よりシンプルで見やすいチャートを求めているという方にはラインチャートがおすすめ
FXチャートは今回紹介した以外にも色々と種類があります。
実際にトレードをしていきながら、自分に相性が良く、使いやすいチャートを探してみてください。
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