リスクや危険性を知って初心者でも安心なFX取引を
FXといえば、ハイリスク・ハイリターンな取引として知られています。
短期間で高収入を得たという方がいる一方で、FXで失敗して大損したという方もいます。
FXは人気のある金融商品なので、毎年多くの新米トレーダーが参戦するのですが、そのほとんどが失敗に終わり、退場を余儀なくされます・・・。
その一方で、失敗のリスクを回避し、しっかり稼ぐコツを掴んだ少数派の初心者は、そのまま順調に利益を重ね、どんどん成功を収めていくもの。
これからFXを始めるにあたり、失敗は最大の障害となるでしょう。
FXは数回のトレードで大損する危険がある取引なだけに、初心者はまず
安全にトレードをする方法は何なのか?
を知っておく必要があります。
しっかりとリスクを管理することが初心者の最初の課題となるでしょう。
こちらの記事ではそんな初心者がおさえておきたい「FXの危険性やリスク」についてを、初心者でもわかるよう易しく解説していきます。
FXが持つ「危険」というイメージは本当なのか?
よくリスクが高くて危険だと言われるFXですが、そのイメージは果たして本当なのでしょうか?
まず結論から言うと、FXは取引の仕組みを理解していれば、そこまで危険視するものではありません。
リスク管理のやり方を知っていれば、安全に取引ができるでしょう。
問題は、知らないことに原因があります。
たとえ株式投資であっても、よく勉強せずに投資をすれば大損のリスクがあるので、初心者ほど投資の仕組みについて理解しておく必要があります。
では具体的にFXにはどのようなリスクがあるのでしょうか?
ここからはよく比べられる株式投資と比較した場合におけるFXのリスクを解説します。
まず株式投資と違って、FXには追証とロスカットがあるので注意してください。
追証とは、証拠金が不足した時に発生する制度です。
レートの変動が原因で保有する通貨の価値が下がってしまうことを「含み損」と言い、この「含み損」が増えて証拠金が一定の水準を割ると追証が発生します。
追証が発生すると期限内までに入金し、追証を解消しないとなりません。
証拠金の不足を解消できないと、強制的にポジションを決済され、損失が確定します。
(ポジションとは・・・通貨を売らずに保有している状態のこと)
このような強制的な決済のことをロスカットと呼びます。
ロスカットは追証の期限が切れた時のみならず、証拠金が大きく減った時にも発生します。
(ロスカットルールの水準はFX会社によって違うので、事前にチェックしておきましょう)
以上のようにFXにはロスカットのシステムがあるので、一時的に損失が発生しても利益が出るまで長期間待つという戦略が使えません。
これが株式投資ならば、一時的に株価が暴落したとしても、何年もの長期にわたって株を塩漬けし、ナンピンや配当金などを通じて下落した分の損失を取り戻すことができます。
(ナンピンとは・・・保有している株が値下がりしてしまったときに、さらに買い増しをして平均価格を下げる株の売買手法)
しかし、価格が変動した時に強制的にロスカットされるFXでは長期保有ができず、株式投資なら役に立つナンピンがFXでは悪手になってしまうのです。
以上のように、FXには株式投資と違って、追証やロスカットなど強制的にポジションを決済されるリスクがあるので注意しましょう。
特にFXでナンピンをする予定の人は、ロスカットされる危険性があることをよく理解しておいてください。
他にも、レバレッジをかけることで、資金以上の損失が発生するなどの危険性がFXにはあります。
FXはレバレッジが危ない?
FXの魅力はレバレッジです。同時に、このレバレッジが原因で大損を引き起こす危険もあります。
レバレッジをかけると、投資家は資金以上の高額のトレードを実践できます。
例えば1ドル100円の時に10万円を証拠金として預け、レバレッジ10倍でトレードをするとします。
この場合、レバレッジが10倍なので、最大で100万円ある前提でトレードができます。
仮に、これから円安になると予想し、1万通貨分のロングポジションを保有するとします。
この時、1ドル100円から101円まで円安になれば、1万通貨分のロングポジションを保有しているので、1万円の含み益を得られます。
しかし、思惑が外れて円高となり、1ドル99円まで下落すると、1万円の含み損となります。
証拠金が10万円であるのに対して、損が1万円なので、この取引で10%の損失を受けたことになります。
さらに円高が進み、1ドル90円まで下落すれば、10万円の損失となり、証拠金が消失します。
これ以上円高が進むと、赤字になるでしょう。
実際にはロスカットルールがあるので、証拠金が無くなる前に強制的にポジションは決済されます。
ですので赤字の心配はありませんが、それでも大損していることに変わりはありません。
このようにレバレッジをかけて取引量を増やすと、思惑を外した時に想定以上の損失を被ってしまう可能性があります。
これが株式投資ならば、どこまで下落しても、企業が破綻しない限りは価値が無くなることはありません。
しかし追証とロスカットがあるFXでは元本割れどころか、元本そのものが無くなってしまうリスクがあるのです。
借金してしまう可能性も!?
FXというと、よく「大損して借金まみれになってしまった!」という声を聞きますが、実際はどうなのでしょうか?
これは正しいようで正しくはないので注意してください。
というのも、確かに昔はFXのトレードを通じて資金以上の損失が発生し、借金を重ねたという人はいました。
しかし、現在のFX会社はどこもロスカットルールを設定しているので、借金を背負うほどの大損をするということは滅多にありません。
例えば思惑を外して大損しそうになった時、FX会社が強制的にポジションを決済してしまうので、マイナスになるほどの大損が発生する前に取引が強制終了するからです。
まだロスカットルールが無かった時代は、それこそ損失が膨れるあまり、証拠金以上の損失が発生し、FX会社に対して借金を負うというトレーダーもいましたが、ロスカットルールがある現在においては滅多なことでは借金は負わないです。
現代においてFXで借金を負うケースというと、主に消費者金融などからお金を借り、その資金を元手にFXをする場合が大多数です。
自分から借金をしない限り、FXのせいで借金をするというケースは非常に稀です。
その稀なケースというと、例えばスイスフランショックのような、突発的な急変動が原因で大損するケースや、土日などのFX会社が稼働していない日に起きた大変動が原因で大損するケース、システム上のトラブル・・・など。
スイスフランショックのような事例は極めて稀なので、警戒してもしょうがないです。
ただ土日などのFX会社が稼働していない日に起きた急変動は、意外と多くあります。
なのでFXをする際には、金曜日までにポジションを決済して、取引を手仕舞いにするなどの習慣を実践しておくと良いでしょう。
他にも、FX会社のサーバーダウンなどが原因でロスカットが発動せず、巨額の損失を抱えるというケースがあります。
大手のFX会社ではこの手のトラブルは滅多にありません。
ただし、海外のよくわからないFX会社を使う場合、サーバーが脆弱で予期せぬトラブルを招くことがあります。
FXを始めるなら、国内の信頼できる大手の会社がオススメです。
初心者が損しないための取引方法
先ほどもお話しましたが、FXで借金をするケースというのは、基本的に自分から消費者金融などからお金を借りたケースぐらいです。
ロスカットルールがある限り、借金するほどの大損というのは滅多にありません。
ただし、借金をするほどではありませんが、ロスカットルールが発動するということは、大損したということでもあります。
せっかく貯めた貯金1,000万円が、わずか一週間で10万円まで減ってしまったら、誰だってショックですよね・・・!?
このような事態を未然に防ぐ一番良い方法は、損切りのルールを徹底させ、リスクを管理することです。
FXで成功するにあたって、損切りのルールは絶対に習得して欲しいスキルです。
損切りが出来ないならFXはやらない方が良いぐらいです。
そもそも初心者がFXで失敗し、退場する原因のほとんどが損切りができず、無駄にポジションを持ち続けてしまうこところにあります。
FXで大損する人というのは、自分にとって都合の良いように相場を見て、トレードをするものです。
それではいつまでも成功しませんし、損失が膨らむだけです。
そのような状況に陥っている人がトレードをしたところで、成功はありません。
損失を未然に回避し、失敗を防ぐためには、このような状況になったら問答無用で決済をして損切りをするという、絶対的な損切りのルールが必要になるのです。
例えば証拠金に対して1%相当の損失が発生したら、ポジションの状況に関わらず損切りをするというルールを徹底しておけば、1%以上の損失が発生することはありません。
他にも・・・
テクニカル指標が思惑とは反対方向のサインを出したら決済して損切りをする
など、損切りのルールはとにかく徹底させてください。
損切りはFXで失敗を防ぎ、成功する上で最初に覚えておきたい取引方法です。
思惑を外した時にどのように対処をするのか、どこまでの損失ならば許容できるのか、などを事前に考えておきましょう。
FXというとつい勝つことばかりに意識が集中してしまい、負けた時の対応策が疎かになりがちです。
しかし、FXは上級者やプロでも勝ち続けることが難しい世界です。
FXで利益を増やすコツは損小利大です。
損失を小さくし、利益を大きく増やすことで、利益を伸ばせるのです。
損切りが出来れば、常に損失を最小限に抑えることができるので、大損して退場するという事態を未然に防げるでしょう。
これからFX始める初心者の方は、真っ先に損切りを習得してください。
以下の記事では、筆者がFX初心者のときにやってしまった失敗談を振り返って語っています。
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まとめ
ハイリスクなイメージが付きものなFXですが、実際に危険なポイントは限られています。
その危険なポイントというと、主に次の3点。
・レバレッジを上げて想定以上の損失を負うこと
・損切りができず損失を拡大させてしまうこと
FXにはロスカットルールがあるので、株式投資のような長期保有は基本的にできないです。
そのため、スワップ目的でFXを始めるという人は、どうしたらロスカットされずにポジションを長期保有できるのか、戦略を練り直した方が良いでしょう。
さらに、FXにはレバレッジをかけることで、想定以上の損失が発生する危険性があることに注意してください。
どれほど損失が拡大しても、ロスカットルールがあるので、証拠金以上の損失が発生して借金を背負うことはありません。
しかし、大損することはあります。
これからFXを始めるのであれば、必ず損切りのスキルを習得しておいてください。
損切りを覚えずにFXを始めると、想定以上の損失を受け、やがては強制決済となり、高額の損失を受ける結果を招くことでしょう・・・。
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